この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。
体の一部を使った表現は日本語にもたくさんあります。
「甘いものには目がない」
「歯に衣着せずものを言う」
「この問題には手も足も出ない」
などなど、挙げればきりがありません。
これらを英語にするとどうなるのでしょうか?
比喩的表現は日英では異なる発想をすることもあります。
日本語の比喩を直訳したら通じないなどということも…。
そこでよく使われる表現はぜひ覚えておきたいものです。
今回は体の中でも「目」を使った英語の表現をご紹介したいと思います。
目次
1.「目」に関する基本表現
まずは目に関する基本表現を見ておきましょう。
これらは身体器官としての「目」に関する表現です。
eye「目」→目全体を指す言葉
eyeball「目玉・眼球」
eyelid「まぶた」
eyebrow「眉毛」
eyelash「まつ毛」
the inner corner of the eye「目頭」
the outer corner of the eye「目じり」
white of the eye「白目」
iris / pupil「黒目」
eyesight「視力」
日本語では「目頭」や「目じり」という表現がありますが、英語ではこの部分をひと言で言い表す表現はありません。
よって内側の目の角、外側の目の角などという表現になります。
単にthe corner of the eyeと言ってもよいでしょう。
また黒目にぴったりくる表現はなかなか難しいのです。
それは瞳の部分の色は個人差があるからです。
ここで挙げたirisは虹彩、pupilは瞳孔という意味で用いられます。
2.「目」を使った表現10選
それではeyeを使った表現をご紹介しましょう。
前編と後編に分けて全部で10個ご紹介します。
1. can’t believe one’s eye
can’t believe one’s eyeは「目を信じられない→目を疑う」という意味です。
これは日本語と似たような発想なので分かりやすい表現ですね。
I couldn’t believe my eyes when I watched many people jumping off the cliff on TV.
「多くの人が崖から飛び降りる様子をテレビで見たとき、私は我が目を疑った。」
目を疑うがあるなら「耳を疑う」もあります。
I couldn’t believe my ears when I heard he got divorced from her.
「彼が彼女と離婚したと聞いたとき、私は耳を疑った。」
2. open one’s eyes
open one’s eyesは「目を開く→気づく・気づかせる」という意味です。
これも日本語と同じような発想ですね。
Her biography opened my eyes to the importance of not giving up.
「彼女の伝記を読んで私はあきらめないことの大切さに気付きました。」
この表現はちょっと手を加えると形容詞や名詞にもなります。
eye-opening(形)目を開かせるような
eye-opener(名)目を開かせるもの
For me, traveling to New York was an eye-opening experience.
「私にとってニューヨークへ行ったことは目を見張るような体験でした。」
Working with such a famous entrepreneur was a real eye-opener for me. I learned a lot about management day after day.
「あんな高名な起業家と一緒に仕事をしたことは本当に目を見張るべきことでした。来る日も来る日も、私は経営について多くを学びました。」
これらの表現は必ずしもポジティヴなことに限定して使うわけではありません。
目を開くといいことも見えますが、意外なことや辛いことも見えてくるものですから。
3. be all eyes
be all eyesは「注視する」という意味です。
自分自身がすべて目になっているという表現で、全神経を集中してよく見ていることが伝わってくるようなフレーズです。
I was all eyes when the magician performed right in front of me.
「マジシャンが私の目の前でパフォーマンスをしていたとき、私は目を皿のようにしてみていた。」
こちらも耳バージョンがあります。
You can talk about what’s bothering you. I’m here and all ears.
「悩み事を話していいよ。僕はここでしっかり聞いているから。」
全身が耳になってしっかり聞いているという表現が「be all ears」なのです。
4. keep an eye on ~
keep an eye on ~は「~から目を離さずにいる」という意味です。
You’ve got to keep an eye on our boy so that he doesn’t get lost in this crowd.
「うちの子が人ごみの中で迷子にならないように目を離さないでおいてよ。」
これはイディオムというほどでもなく、keepとonの感覚がつかめていればよく分かる表現です。
keepはその状態を保っておくこと、onは接触ですからくっついているということ。
息子に目がくっついている状態を保つわけですから、「目を離さない」ということですよね
類似表現として、「keep one’s eye off ~」があり、これは「目を離した状態を保つ」ということですが、通常は否定文で使いますので「目を離した状態を保てない→目を離すことはできない」などの意味になります。
I can’t keep my eye off such an exciting match.
「あんなワクワクする試合からは目を離すことなんでできない」
また「keep an eye out」という表現もありこれは「目を外に向けた状態に保つ」ですから「注意する・警戒する」ということになります。
You always have to keep an eye out for cars when you cross a street.
「道を渡るときはいつも車に注意しなければならないよ。」
注意や警戒を表す言葉にはoutがよく用いられます。
「Look out!」や「Watch out!」などが代表例ですね。
5. have eyes only for ~
have eyes only for ~は「~しか目に入らない」という意味の表現です。
「~に対してだけ目を持っている」ということで、「~を一途に思う」とか「~にだけ目を向けている」という意味で使います。
There are a lot of boys that want to have a date with her, but she has eyes only for Brian.
「彼女とデートしたがっている男子はたくさんいるが、彼女の目にはBrianしか見えていない。」
「only have eyes for ~」とonlyの位置が変化したものもありますが同じ意味です。
eyeを使った便利な表現。前編はここまでにしておきましょう。
後編でさらに5つの便利&興味深い表現をご紹介します!
最後までお読みいただきありがとうございました。