Quote:ジョン・レノンに学ぶ”get”の用法

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Being honest may not get you many friends but it’ll always get you the right ones.
— John Lennon

「正直であっても多くの友人ができるとは限らない。しかし正直であれば必ず真の友ができるものだ。」

時代を超えて愛される名曲の数々を残したアーティスト、John Lennonの名言です。

“Honesty is the best policy.”というよく知られた英語の格言がありますよね。「正直は最善の策」「正直が一番だ」などという意味です。

ところがJohnは「正直であること」について、”Being honest may not get you many friends”と言っています。

直訳すれば「正直であることはたくさんの友人をもたらさないかもしれない」ということですが、たしかに正直であるがゆえに疎まれたり、煙たがられることはしばしばあります。

「忠言耳に逆らう」という日本語がありますが、英語でも”Good medicine tastes bitter, good advice is hard to listen to.”などと言われることがあります。「良薬は口に苦し、忠言は聞き難し」などといったところでしょうか。

自分の思いや考えを正直に伝えることで他との衝突が起こり、結果として多くの友人を作ることが難しいこともある。それが”Being honest may not get you many friends”ということなのでしょう。

“but”とJohnは続けます。”but it’ll always get you the right ones.”
直訳すれば「それはいつも正しい友をもたらしてくれる」ということです。

正直であることで時にはお互いにぶつかることがあるかもしれない。しかしそのような過程を通じて得られる友こそが”right ones”つまり「本当の友達」だということでしょう。なかなか味わいのある素敵な言葉だと思います。

ここで英語的に学べる便利な文法・語法は、

POINT第4文型をとるget

第4文型とは目的語(O)を2つ取る文型です。「~に…を与える」という意味を根幹に持つのがこの第四文型です。

第4文型の代表選手として真っ先に思いつくのがgiveかと思いますが、getも第4文型で頻繁に用いられます。「~に…を(手に入れて)あげる」というのが基本の意味です。

I’ll get you some coffee.
「コーヒーをあげましょう。」

He got me the ticket for the musical.
「彼は私にそのミュージカルのチケットをくれた。」

第4文型の文は第3文型(SVO)で言い換えられることがありますよね。
He got me the ticket for the musical.と第3文型で表すと、

He got the ticket for the musical for me.

“to me”ではなく”for me”になります

第4文型で使える動詞を第3文型で使うとき、「S V O to A」となるものと「「S V O for A」になるものがあります。

ここには大まかなルールがあります。

POINT相手がいないと成立しない行為はtoを使う
相手がいなくても成立する行為はforを使う

ということです。

たとえば第4文型の代表選手”give”です。「~にあげる」という意味を根本に持つこの動詞は相手がいないと成立しません
「僕、この本をあげるよ」と言ってみても、もらってくれる人がいなければあげようがないのです。ですからgiveを第3文型で使うときはtoを用います

一方、やはり第4文型でよく使われる”buy“です。「~を買う」という意味を根本に持つこの動詞は相手がいなくても成立します。「自分のために買う」ということがありうるからです。
ですからbuyを第3文型で使うときはforを用います

getはどうでしょうか?getはbuyの系列に属します。つまり相手がいなくても「自分のために手に入れる」ということが成り立つからです。
よってgetを第3文型で使うときはforを用いることになるわけです。

第4文型:He got me the ticket for the musical.
第3文型:He got the ticket for the musical for me.

レストランやカフェに行くと店員さんが、

What can I get for you?

と尋ねてくれます。「何をお持ちしましょうか?」という意味ですね。

Johnの言葉に戻ってみると、

第4文型でgetが使われていることが分かりますね。
便利なgetの使い方、ぜひ参考にしてみてください。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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