Quote:アインシュタインで学ぶ接続詞の”once”

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Once you stop learning, you start dying.
ーAlbert Einstein

みなさんご存知、20世紀最高の物理学者と呼ばれるアインシュタイン。
わずか26歳で特殊相対性理論を発表し、その後も数々の業績を重ねて1921年にはノーベル賞を受賞しました。今回はそんなアインシュタインの言葉を取り上げてみたいと思います。

Once you stop learning, you start dying.
「ひとたび学ぶのをやめれば、そこから死が始まる」

うむ…とても重い言葉ですね…。
しかしよく考えてみれば、「学ぶ」というのは何も難しいことや規模の大きなことでなくとも良いのですよね。日々の暮らしの中でちょっとした気づきがあったり、発見があったり、それも立派な「学び」ですものね。

さて、このアインシュタインの言葉からはonceの用法を学んでいきたいと思います。

1.接続詞のonce

“once”の副詞としての用法はご存知の方も多いと思います。
「一度・一回」という意味で頻度を表したり、「かつて」という意味で過去の事柄を表したりします。

I make it a rule to call my parents once a week.
私は週に一度、両親に電話することにしています。

She was once an actress who often appeared on Broadway musicals.
彼女はかつてブロードウェイのミュージカルによく出演する女優でした。

アインシュタインの言葉で使われている”once”は接続詞です。
「いったん~すれば」「ひとたび~すると」などの意味で用いられています。
これは接続詞ですからうしろにはS+Vと続きます。

You may think he is unkind, but once you talk with him, you’ll find he is very friendly.

「彼は冷たい人だと思うかもしれないけど、いったん話してみると、とても気さくな人だと分かるでしょう」

onceという接続詞のうしろにS+Vと続いていることが確認できますね。
onceはwhenやifと同じように副詞節を作ります。

ということは” but once you talk with him, you’ll find he is very friendly”の部分の語順が反対になって、

but you’ll find he is very friendly once you talk with him

としてもOKです。

2.onceのうしろは未来じゃない

もう少し掘り下げてみましょう。

“you’ll find he is very friendly”の部分は未来形を用いていますよね。
ということは、これから彼と話をし、これから彼がフレンドリーだと気づくわけです。

であるならば、”once you talk with him”の部分も未来形にして

”once you will talk with him”

とするべきではないでしょうか?

onceは「ひとたび~すれば」という意味でした。
「~すれば」ですから<条件のif>の仲間なわけです。そこで文法書などに出てくるあのルールが適用されるのです。

ポイント時・条件の副詞節では未来のことも現在形で表す

というルールです。onceにもこのルールが適用されるということなのです。
よって”once you talk with him”の部分は現在形で良いということになります。

もっともこのルールはあまり抵抗なく使える人が多いのです。
日本語でも「~のとき」「~すれば」などと言うときに未来形を使ったりしませんよね。

○「僕が次に彼女に会うときには君の言葉を伝えておくよ」
?「僕が次に彼女に会うだろうときには君の言葉を伝えておくよ」

○「もし彼が来れば、この手紙を渡してください」
?「もし彼が来るだろうならば、この手紙を渡してください」

ということでonceのうしろには未来形は来ないということを確認しておきましょう。

3.「いったん~」から「~すぐに」へ

実は接続詞のonceは”as soon as”と同じ意味で用いられることもあります。
つまり「~するとすぐに」という意味です。

I know you’re tired, but we’re almost there. Once we get to the hotel, we can jump into a bed and relax.

「疲れてると思うけどもうすぐ着くから。ホテルに着いたらすぐにベッドに飛び込んでリラックスできるよ」

“once”という言葉に「いったん~すれば」と「~するとすぐに」という2つの意味があるわけではないのです。言葉に込められた「強さ」をくみ取って日本語として訳し分けているだけです。

たとえば日本語でも、

「いったんその仕事を始めたら慣れてきますよ。」

と言ったときに、

いったんその仕事を始めたら徐々に慣れてきますよ。
いったんその仕事を始めたらすぐに慣れてきますよ。

と二つの意味で解釈できますよね。これと同じことです。
onceの中に込められた強さによって、「~するとすぐに」という意味が出てくることがあるわけです。

そういえばonceを使った熟語でat once「即座に」というのがありますよね。

この観点に立ってアインシュタインの言葉をいま一度考えてみると、

Once you stop learning, you start dying.

「学ぶことを止めた瞬間、そこから死が始まる。」と解釈しても良さそうですね。

今回はアインシュタインの言葉を通して、接続詞のonceを取り上げてみました。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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