英単語を効率よく覚えるには?記憶を促すExcel単語帳活用法
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目次
1.英単語を覚えるプロセスを知っておこう
英単語を覚えるプロセスとして知っておきたい興味深い節があります。
「英単語を覚えるためには同じ単語に4回触れなくてはならない」という説です。
頭の中にある記憶の回路が、英単語に4回目に触れたときに完全につながり、記憶として定着して覚えることができるという説です。
しかし、この「4回目で覚える」説の話をすると「4回ではとても覚えられない…」という反応をされる方が少なくありません。
たしかに単語を「ただ4回見る」だけでは覚えられません。
大切なことは、覚えたい英単語に時間を置きながら何回か触れ、「そうだ!そうだ!こういう単語があった!」という体験を4回することです。
「こんな英単語、あったっけ??」という体験を何度繰り返したところで「覚える」ことには結び付かないのです。
それでは「そうだ!この単語は前にも触れた!」という体験をするためには何が必要でしょうか?
それは英単語に触れたときのインパクトを強くすることです。
インパクトが強ければ強いほど、英単語を覚える効率が高まります。
そしてインパクトを強くするために有効なのがExcel英単語帳というわけです。
2.Excel英単語帳の作り方を知っておこう!
それではExcel英単語帳の作り方を具体的にご紹介しましょう。
市販の単語帳に載っている英単語を片っ端からExcelに打ち込んで、それをプリントアウトしてフラッシュカードの代わりに使っている人にお会いすることがありますが、それでは効率的に覚えることはできません。
ここで言うExcel英単語帳とは、リーディングやリスニングの訓練をしているときに出てきた分からなかった英単語を記録しておくものです。
英単語について記録する内容はできる限りシンプルにしましょう。「英単語(または英熟語)」「英単語(英熟語)の意味」で充分です。また「意味」はとりあえず1つだけ書いておくようにします。
品詞や発音記号なども一緒に、詳しく記録しておくことにまったく意味がないとは言いませんが、あまり細かく作りこみすぎると英単語帳の作成作業にばかり時間がとられて、肝心の勉強が疎かになりかねません。
のちほど説明しますが、Excel英単語帳をより効果的に活用するために、「通し番号」「(その英単語に最初に触れた)日付」「チェック」などの欄も作っておくと良いでしょう。
英単語と英熟語などをごちゃ混ぜに記録する人もいますが、後ほど述べるExcel英単語帳の活用方法を考えると、英単語と英熟語は分けて記録する方が良いでしょう。
そのためには、英単語と英熟語を別々のExcelファイルに記録する方が便利です。
3.Excel英単語帳の活用法(1)~英単語に毎日会う~
Excel英単語帳は「学習した英単語の一覧リスト」です。このリストに毎日「目を通すこと」が一つ目の活用法です。
英単語を覚えることは人の顔と名前を覚えることに似ています。
毎日顔を合わせる人の名前は短期間で覚えることができるのと同じで、毎日目にしている英単語は覚えるのが速くなるのです。
リーディングやリスニングの中に出てきた英単語をリスト化しておいて、そのリストを使って英単語と毎日会う、つまり「目を通す」ことを続けていれば、英単語の定着率は高くなります。
リーディングやリスニングの中で一度触れた英単語は記憶の回路がつながりかかっていますから、それを放置しておく手はありません。リストにして毎日触れることで記憶を確かなものにすることができるのです。
チェックするときに有効なのがExcelの「非表示」機能です。「意味」を打ち込んである列を非表示にしておけば、英単語を見て意味がひらめくかどうかチェックしやすいので便利です。
このときに大切なのはスピードです。とにかく「さっ」とリストに目を通すことです。そして意味が「ぱっ」と浮かばなかった英単語には「チェック」の欄に印をつけておき、改めて覚え直します。
覚え直すときには「意味」の列を再表示して、きちんと英単語の意味を確認します。
毎日リストに目を通していると、さっと覚えられる英単語となかなか覚えにくい英単語があることに気付くでしょう。
英単語の中には自分と相性の悪いものがあるものです。毎日リストをチェックすることには、自分と相性の悪い=しっかりと学習すべき英単語を絞り込むという意味もあるのです。
ぜひExcel英単語帳を使って毎日英単語に会いに行き、記憶を促進し、覚えにくい英単語を絞り込んで学習すべき対象を明確化してみてください。
4.Excel英単語帳の活用法(2)~出会いを振り返る~
2つ目の活用法はExcelの検索機能を活用し「英単語との出会いを振り返る」というものです。
この活用法はリストがある程度充実してきたあとで効果を発揮します。
リーディングやリスニングをしているときに意味を認識できない英単語が出てきたら、いきなり辞書を引くのではなく、Excel英単語帳でまず検索してみるのです。
検索に引っかからない英単語はいままで出会ったことのない「はじめまして」の英単語です。新しい英単語との出会いを歓迎しましょう!
問題は意味が分からないと思った英単語が検索に引っかかった場合です。検索に引っかかるということは、その英単語とはすでに出会っているということです。出会っているけれども、覚えられていない英単語だというわけです。
ここで大切なことは「ショックを受ける」ことです。「一度触れたことがある英単語なのに覚えられてない!」という良い意味の「ショック」です。
もちろん悲観的になることはありません。ほとんどの英単語は一発で覚えるのは難しいものです。後ろ向きな「ショック」ではなく前向きな「ショック」を感じて「今度こそ覚えてみせる!」というポジティヴな気持ちを持つことが大切です。
この前向きなショックが英単語に対する「インパクト」を与えてくれ、記憶を促進してくれます。
検索にかからなかった英単語は新たにリストに追加しましょう。検索に引っかかった英単語は網掛けで着色しておきます。
初めてリストに追加した英単語には着色はいりません。
初めて検索に引っかかった英単語には着色します。これは「この英単語は過去に一度調べていたが覚えていなかった」という印です。
二度目に検索に引っかかった英単語は違う色で着色し直します。三度目に検索に引っかかった英単語はさらに違う色で着色します。
ちなみに筆者は初めて検索に引っかかった(つまり二度目に触れた)英単語には青、二度目に検索に引っかかった(つまり三度目に触れた)英単語が黄色、三度目に検索に引っかかった(つまり四度目に触れた)英単語は赤で着色します。信号と同じで徐々に「危機感」が増す感じです。
英単語に着く色が変わるたびに「ショック」が大きくなるはずです。「三度目に触れたのに覚えてない!」「四度目なのにまだ覚えてない!!」といった具合です。この気持ちが英単語に対するインパクトを強めるのです。
気を付けたいのは二度目、三度目、四度目と英単語に触れる回数が増えるにつれて「そうだ!そうだ!こんな英単語があった!」という感覚を持つことができているかどうかです。
この感覚を持てているということは記憶の回路が着実につながりつつあるということです。記憶の定着が近づいています。逆にこの感覚を持てていないということは英単語の覚え方の根本に問題があります。
Excelの検索機能をうまく活用することで英単語との出会いを振り返り、英単語に対するインパクトを高めることができます。そして記憶の定着を促すことになるのです。
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