英単語を効率的に「すぱっ!」と覚える3つのコツ

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英文法や英語構文をマスターし、英文読解のメソッドを習得しても、読んでいる文章が知らない英単語ばかりで埋め尽くされていたら内容を読み取ることはできません。英語・英会話を習得する上での英単語学習の重要性に異議を唱える人は少ないでしょう。英単語は1つでも多く知っているに越したことはありません。しかし英単語を覚えるのはなかなか骨の折れる作業です。多くの人が苦労しますし、挫折してしまう人も多いものです。そこで今回は英単語を「すぱっ」と覚えるコツについて考えてみたいと思います。

1.英単語を覚えられない「原因」は何か?

英単語が覚えられない代表的な原因としてよく言われるのが「反復が足りない」ということです。

たしかに反復学習は英単語を覚えるための必須要件です。ですからぜひ頑張って反復してほしいと思います。

2回や3回ではダメです。覚えられるまで何百回でも何千回でも何万回でも繰り返すのです。

その覚悟を決めることは、やや根性論になるかもしれませんが、とても大切なことです。

しかし「できることならば反復の回数を少なく覚えてしまいたい」、そう思うのは当然のことです。

特に社会人ならば英語・英会話学習に費やすことができる時間は限られています。

限られた時間で効率よく学習することは、学習の継続性を高める上でも重要です。

英単語の記憶を効率的に進めるためには、なぜ覚えられないか」を知っておくことが重要です。

「なぜ覚えられないか」は「どうすれば覚えられるか」と表裏一体だからです。

「なぜ覚えられないか」が分かれば、そこを修正することで記憶効率を上げることができるはずです。

2.最大の原因は英単語のインパクト不足

「反復の不足」以外で英単語を覚えられない最大の理由の1つが英単語の「インパクト不足」ということです。

英単語を覚えるには、英単語の印象をいかに強くし、記憶に刻み込むかが重要です。

強烈なインパクトを持つ英単語は比較的に簡単に覚えることができるはずです。

それでは英単語にインパクトを持たせることができない理由は何でしょうか?

その1つが英単語の「親近感の欠如」です。親しみを感じることができない英単語は覚えづらいものです。

逆に言えば英単語に「親近感」を持つことができれば、楽にその英単語を覚えることができるようになるのです。

そこで英単語に親しみを感じ「親近感」を持つための、そして英単語から受けるインパクトを強めてより効率的に覚えるための工夫を3つ挙げてみます。

3.英単語の連想化~自身の日常と結びつける~

記憶術などでもよく用いられるのが「連想化」という方法です。

かつて読んだある記憶術の本の中で、連想化の一例としてabstractという英単語が挙げられていました。

abstractを覚えるには「虻(あぶ)が抽象画を見ている」様子を思い浮かべて「abstract=抽象的」と覚えればよい、とありました。

しかしこれは連想化でなく単なる「こじつけです。

連想化とはできる限り自分に身近な日常と英単語を結びつけることです。

例を1つ挙げてみましょう。concealという英単語があります。「隠す」という意味です。

この英単語はちょっとヒントを差し上げるとあっという間に覚えてしまう人が多くいらっしゃいます。そのヒントとは「シミやくすみを隠すときに使うアレですよ」ということです。

日常的にお化粧をする習慣がある人にはでピンと来た方もいらっしゃると思いますが、お化粧をするときに使う「コンシーラー」がありますね。

筆者も舞台俳優として活動するときに使うことがありますが、メイクする習慣がある人には日常的に馴染みのある化粧道具だと思います。

このように考えるとconcealという英単語が自分の日常と結びつき連想化されます。そこに「親近感」が生まれるわけです。

そしてconcealという英単語がインパクトを持つことによって、覚えるのが容易になるのです。

もちろんすべての英単語について連想化ができるわけではありません。

しかし英単語覚えに苦労しているときは、その英単語につながるようなものが自分の日常にないか考えてみてください。

「連想化」が記憶を助けてくれる場面が決して少なくないことに気付かれるでしょう。

4.英単語の視覚化~目で見て覚える~

英単語を覚えるとき、私たちは日本語と英語を結びつけます。これは言葉と言葉を結びつけるという作業です。

しかし本来、言語というものは「もの」や「動き」に対応して生まれたものです。言葉で定義を覚えるよりも、目で見た方がすんなりと入ってくる場合はしばしばあります。

porchという英単語を例にしてみましょう。

英和辞書を引くと「(建物・教会などで外に張り出した屋根付きの)玄関」などと説明が載っています。

なんだかはっきりしないので英英辞典を引いてみると“an entrance covered by a roof outside the front door of a house or church”とあります。やはりよく分かりません。

しかしGoogleで検索し表示してみると次のような画像が出てきます。

一発で「これがporchか!」と分かるはずです。

そもそも日本の家屋にはporchが付いていないことが多いので、「屋根付きの玄関」と言葉で説明を受けてもよく分かりません。

それが画像を見て視覚化することで簡単に理解し単語にインパクトを持たせることができます。

単語を視覚化するツールとしてはgoogleなどで画像検索をしてみるという方法もありますし、Pearson Japanから出版されている『Word by Word Picture Dictionary』シリーズなどを活用してみるもの良いと思います。

5.英単語の単純化~1つの意味をしっかりと~

この方法は学習の初期から中期段階においては有効だと筆者は考えています。英単語を覚えるときにまずは1つの品詞、1つの意味に絞って覚えるということです。

市販の英単語帳などを見ると、1つの見出し語について複数の品詞や意味が列挙されていることがよくあります。たとえばissueという単語。私の手元にある英単語帳を見ると、

これらをすべて一気に覚えることはかなり難しいでしょう。

そもそも人間の注意量には限りがあります。注意量を分散してしまうと記憶効率はどうしても落ちてしまいます

そこでまず覚えることを1つに絞ってしまうわけです。

英単語帳を使って学習するならば、まず最初に書いてある品詞と意味をしっかり覚えるようにします。そうすれば注意量を1つに集中投下できます。

また意味を1つに絞ることで「難しい!」と「たくさん覚えるのは大変!」という感覚が薄らぎ、英単語を近しく感じることができると思います。

その結果、英単語への「親近感」が増し、英単語の持つインパクトを上げることができ、記憶効率を上げることにつながるわけです。

ただし注意してほしいのは「単純化」については「この方法に固執しない」ということです。

学習が進んでくると英単語を覚えるときの勘所というものが分かってきます。

そうすると英単語の意味を単純化して覚えるよりも、あえて複数の意味を関連付けて覚える(複合化)方が有効という場合も出て来るのです。

学習に対するアプローチは学習段階によって変化するものです。単純化という方法は学習の初期から中期段階にかけては有効ですが、学習の進行状況に応じて柔軟に方法を変えてみてください。

英単語を覚えるためには反復することももちろん重要です。前近代的に感じられるかもしれませんが、「根性」がものを言う場面もあるのです。しかし、ちょっとしたことに気を付けるだけで記憶効率がグンと上がることもあるのです。今回ご紹介した「連想化」「視覚化」「単純化」をぜひ活用してみてください。
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